スポーツ

車椅子バスケのルールの違いは何?持ち点やルール特徴について紹介

車椅子バスケ ルール 違い 持ち点 特徴
Pocket

パラリンピックの中でも、知名度が高い花形競技として、車椅子バスケはとても人気です。

東京2020パラリンピックの車椅子バスケは、それほど興味を持っていなかった人でも、その面白さに釘付けになったのではないでしょうか。

車椅子どうしがぶつかって転かったり、カメラ席につっこんだり、車椅子どうしが絡みあって転倒したり、タイヤが外れて転がったりという、たくさんのトラブルを目の当たりにしました。

車椅子バスケの魅力は、普通のバスケにプラスして、車椅子のスピードや迫力や危険が加わって、より高い技術力が要求される、激しいスポーツだという事だと思います。

車椅子バスケを見た時、普通のバスケとルールに違いはあるのか?と思った方もいると思います。

テレビでは「選手の持ち点」や「ティルティング」という聞き慣れない言葉を耳にしました。

ここでは、車椅子バスケと普通のバスケのルールの違いと、車椅子バスケだけのルールの特徴について知ることができますので、車椅子バスケを見るのがさらに面白くなると思います。

 

車椅子バスケのルールの違いは?

車椅子バスケ ルール 違い 持ち点 特徴

テレビで見る限り、車椅子を使っている事以外は、バスケと違いはないように見えますが、実際はやはりルールに大きな違いはありませんでした。

一部、車椅子バスケにだけあるルールの特徴を紹介します。

 

選手の持ち点

 

選手には障害の程度によって、1.0-4.5まで、0.5ずつに区切られた持ち点があり、試合に出ている5名の持ち点の合計が14点以内にするというルールがあります。

点数が低い方が障害の程度は重く、障害の重い選手と軽い選手を組み合わせ、14点以内にし、攻撃も守備も両方が強いチームを作ります。

各持ち点の概要ですが、例えば1.0では体幹は動かず、回旋することができません。

背筋や腹筋が使えず、骨盤の固定ができないので、車椅子は低めで安定感があるものを使います。

背もたれを長めにして、深く座り、体をしっかり固定しているので、味方の攻撃を邪魔されないように壁となり、アシストするスクリーンプレーをするのが役割です。

また相手の障害の軽い選手を、攻撃に加われないように、相手の動きを封じ込むバックピックを行うこともあります。

3.0では両大腿の切断などがありますが、回旋は可能です。

前傾姿勢はできますが、側面へのコントロールをするのが難しい状態で、下肢にはわずかな筋力があり、骨盤固定が可能です。

腹筋と背筋はある程度はあるため、ドリブルやパスはできます。

4.5では片足の切断などの軽症で、体幹のバランスは保たれ、全方向に向いて競技をすることができます。

シュートして点数にからめるのが役割で、車椅子はタイヤを大きくし、椅子も高めにして、ゴールしやすいようにしています。

5名の選手は、攻撃の役割の4.0-4.5の選手と、ディフェンスの役割の1.0-3.5の選手を組み合わせて、14点以内となるように構成しています。

急な交代の場合も、同じ持ち点の選手との交代が必要となり、同じ持ち点の選手がいなければ、2名セットで交代するなど、計算や駆け引きなどが必要にもなります。

 

知っとこポイント! 鳥海連志選手の持ち点

 

今回のパラリンピックで活躍を見せて、一気にファンが増えた鳥海連志選手は、両足を切断されており、手にも障害があり持ち点は2.5です。

本来は、安定した車椅子を使い、ディフェンスの役割になるはずなのですが、トレーニングを積み、腹筋と背筋を鍛えあげ、4.0に該当するようなシュートを打てる筋力や体力をつけています。

そのため、2.5にもかかわらず、残存能力が非常に高く、4.0の役割ができるので、日本としては大きな戦力であり、大注目をされています。

パラリンピックの1試合目では、得点15、リバウンド16、アシスト10を達成し、3つの項目で2桁以上の得点という意味の、トリプルダブルを達成し、持ち点2.5でありながら、攻撃も守備も両方完璧と脚光を浴びました。

 

試合中のルール

試合中のルールでは、一部普通のバスケとは違うものがありました。

 

トラベリング

バスケでトラベリングと言えば、ボールを持って3歩歩いてはいけないというルールですが、車椅子バスケでのトラベリングは、ボールを持ったまま、車椅子を3回プッシュすることを言います。3回プッシュする前にドリブルを1回入れる事で回避できます。

 

ダブルドリブル

バスケではドリブルのあと、1度ボールを持ったら、次のドリブルはできず、パスかシュートをするというルールになっていますが、車椅子バスケでは、ドリブルのあと、1度ボールを持った後もまたドリブルすることが可能です。

そのため、車椅子バスケには、ダブルドリブルに該当するルールはありません。

ボールを持ったまま、一プッシュで何メートルも進むのは問題ないので、ディフェンスがいないと、一プッシュでゴールの下までボールを運びシュートしているケースが何度もありました。

 

ティルティング

車椅子からお尻を浮かせてはいけないというルールがあります。

選手はダンクシュートはできませんが、少しでも高い位置からシュートをするために、Twitterの写真のように、車椅子の片輪を上げてシュートができます。

 

ラインと前輪後輪キャスター

車椅子には八の字の大きなタイヤ2つの他に、安定感を出すために、前輪と後輪に小さいキャスターが1~2個ついています。

フリースローでは、車椅子の後輪キャスターがフリースローラインを越えるとルール違反になります。

試合中は、エンドライン、サイドラインを前輪のキャスターが超えたらルール違反となる他、前輪キャスターがフロントコートにあった場合、動いてバックコートに入ってしまった場合もルール違反となります。

 

ファール

ファールの種類はバスケと同じですが、車椅子も体の一部とみなされるので、車椅子を押す、掴む、引っ張る等の行為はファールとなります。

車椅子にはブレーキはついていなく、接触が多くなり危険を伴うため、守備、攻撃の際に、相手が移動するための時間や、十分な距離を取らなかった場合はファールとなります。

またボールを持ったまま車椅子が転倒した場合もファールになります。

 

車椅子のルール

車椅子からお尻が離れる、立ち上がる、足を前に出すなどの行為はルール違反です。

体勢を崩して車椅子が転倒しても、合図があるまで試合は続きます。転倒の際には自分で簡単に起き上がるのがルールです。まれに重症度が高い選手の車椅子が倒れた場合は、試合を中断して審判などが起き上がるのを手伝います。

車椅子は、シートの高さは53㎝まで、フットレストは11㎝、タイヤの大きさは69㎝までと、規格が決まっています。

 

知っとこポイント!車椅子を観察しよう

障害の程度によって、使っている車椅子の形状が違います。

車椅子は高さがある方がシュートに向いているので、多少不安定でも、シュートの役割をする、障害の軽い選手は、背の高い車椅子を使います。

ディフェンスやアシストをする障害の重い選手は、車椅子どうしの接触の攻防に備えるために、低めで安定した車椅子を使います。

 

普通のバスケと同じルール

車椅子バスケ ルール 違い 持ち点 特徴

コート、ゴール、ボール

ボールは、男子7号球、女子6号球を使うのでバスケと同じで、コートもバスケと同じコートを使います。

ゴールの高さは3.05メートルで、バスケと同じです。

ジャンプができない車椅子バスケにとっては、上半身の力だけでゴールを決めなくてはならないので、かなりの筋力が必要だと思います。

 

試合の出場人数

チームの人数は12人、試合に出るのは5人で、バスケと同じです。

 

試合時間

試合時間は第1ピリオド10分で第4ピリオドまでありバスケと同じです。

第1と第2の間と第3と第4の間にはインターバルが2分ずつあり、第2ピリオドと第3ピリオドの間には10-15分のハームタイムがあります。

同点の場合は5分間ずつ延長する事、タイムアウトの取り方もバスケと同じです。

 

時間と退場のルール

バスケの3秒ルール、5秒ルール、8秒ルール、24秒ルールは、車椅子バスケでも全く同じです。

ファールによる退場もルールは同じです。

 

まとめ

車椅子バスケ ルール 違い 持ち点 特徴

パラリンピックで盛り上がった車椅子バスケについて、車椅子バスケと普通のバスケのルールの違いを紹介しました。

一番の違いは、選手のクラス別の持ち点があることです。

持ち点が14点以内なので、重症度の重い選手が含まれているはずですが、どの選手が重いのかわからないほどの迫力で、自分の重症度を超えた力を発揮しているのだろうと驚きながら見ていました。

試合中のルールと特徴に関しては、一部車椅子バスケに特有のルールはありますが、ほぼバスケと同じで、車椅子に乗りながら、バスケと同じ事を要求されるのは、相当の技術力が必要だと思いました。

障害者であるにもかかわらず、車椅子どうしが激しく接触して倒れても、俊敏に立ち上がり、向かっていく姿を見て、そのマインドの強さに感激し、心から尊敬しました。

パラリンピックでは、日本人選手の活躍もあり盛り上がったため、パラリンピックが終わった後も人気は続きそうですね。

今後も持ち点を超える活躍をする選手達から目が離せないです。